HPE Universal IoT Platform 1 · HPE Universal IoT Platformは、異種混在IoT...

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ビジネスホワイトペーパー 新たなビジネス領域とチャンスを もたらす IoT サービスの実現 HPE Universal IoT Platform 1.2

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新たなビジネス領域とチャンスをもたらす IoTサービスの実現HPE Universal IoT Platform 1.2

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Table of contents

3 新たなビジネス領域とチャンスをもたらすIoTサービスの実現3 IoTの進化4 次世代IoTソリューション5 HPE Universal IoT Platformの概要6 HPE Universal IoT Platformのアーキテクチャー7 データ収益化でビジネス成果を実現

7 HPE Universal IoT Platformの概要7 HPE Universal IoT Platform全体の説明8 HPE Universal IoT Platformの主要モジュール

10 HPE Universal IoT Platformを構成するコンポーネント10 HPE Universal IoT製品の概要11 HPE Universal IoT Platformのコアベースライン製品16 HPE Universal IoT Platform用のオプション

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新たなビジネス領域とチャンスをもたらす IoTサービスの実現

IoTの進化最近は、新しい技術動向のニュースでは必ずといっていいほど、IoT(Internet of Things: モノのインターネット)の話題が登場します。IoTは、マシンツーマシン (M2M) テクノロジーが自然な進化を遂げたものであり、デバイスと、それらを管理するプラットフォームを相互接続し、い

わゆる「スマートな世界」を具現化します。ウェルネス /ヘルスモニタリングから、スマート電力メーター、統合ロジスティクス、自動運転車まで、IoTの世界では高度な自動化が急速に進んでいます。

IoTデバイス /アプリケーションの市場や、それらで可能になる新たなビジネスプロセスの規模は膨大です。Gartner社の予測によれば、IoTの端末接続数は、2013年から 2020年にかけて 31.7%の年平均成長率 (CAGR) で成長し、208億台に到達します(Gartner社 『2015年 IoT予測 ̶ ワールドワイドの端末接続数および関連サービス』)。

2020年には66億個の接続対象となる「モノ」が出荷される見込みで、その約3分の2はコンシューマー向けの用途です。ネットワーク接続エンドポイントに関するハードウェア支出は、2020年には 3兆ドルに達します(Goldman Sachs社『モノのインターネット : 次のメガトレンドを理解』、2014年)。

IoTについては、企業が自社のネットワーク経由でデバイスを接続しているだけの場合もあります(1つまたは複数の工場で構築されたWi-Fiメッシュなど)。しかし、大多数のケースでは、企業の IoTネットワークは広範囲にわたります。さまざまなエリアで接続されたデバイスから構成されており、接続形態として多様な接続オプションを用意しておく必要があります。たとえば、

飛行中の航空機はフィードバックセンサー情報を衛星通信で送信しますが、同じ航空機でも出発

ゲートに駐機している際は空港のWi-Fiアクセス網を使用する可能性があります。同様に、デバイスを電源に接続できない場所では、低電力 /低スループットの接続オプション(Sigfox、LoRaなど)が必要です。

限定的な機能しかないM2Mサービスから、非常に多くの機能を持つ IoTエコシステムへの進化は、伝統的な通信事業者や各業界の革新的企業に新たなビジネス領域とチャンスをもたらしまし

た。IoTによって新たなサービスやビジネスモデルの導入が可能になり、このテクノロジーを活用しビジネスに活かせる企業は、既存サービスの利用価値をかつてないレベルにまで高められま

す。さらに社内の運用システムを進化、変革させることで、より高度なネットワーク接続要求に

も対応できるようになります。

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次世代 IoTソリューションネットワークへの接続が必須ということから、IoTは通信事業者(モバイルネットワーク事業者など)が大きな役割を担うと考えられます。しかし、今やネットワーク接続は、誰にでも提供さ

れているサービスの一つです。また、一部の IoTユースケースでは、経済的要件(ユーザーあたりの平均収益の低さ)や技術的要件(低消費電力 : 限定的なトラフィック /モビリティ /帯域幅)など、ネットワーク接続性に関するさまざまな要件が加わっています。そのため、このようなユー

スケースの効率性や投資収益率 (ROI) を高めるには、低スループットでのネットワーク接続など、新しいタイプの接続オプションが求められます。

いまやデバイスをネットワークに接続して利用可能な状態を維持するだけでは、価値を創出でき

なくなっています。そこで重要なのは、データを収集して検証し、分析機能でデータの価値を高

め、他のデータと組み合わせた上で、アプリケーションから利用可能とすることです。これによ

り、企業はこのようなサービスから高い付加価値を得られるようになります。

この新しいパラダイムにより、通信事業者や各企業が新しい部門を作るなどして、IoT市場で積極的な役割を果たし、IoT事業者になることが可能になっています。たとえば、通信事業者がIoTに合ったコスト構造を備えた IoT部門を設立する場合や、各企業が社内向けに構築したインフラストラクチャを広く公開して償却しようとする事例や、新たなビジネスチャンスと捉えた企

業が新規参入するケースなどです。

すでに多数のM2Mソリューションが市場全体にわたって使用されていますが、その多くは限定された用途の「サイロ型」ソリューションで、接続されたデバイスとシステムの間の連携は限定

的にしか管理できません。たとえば、電力メーターや特定の自動車から単純に使用状況データを

収集するなどです。これらのソリューションは、特定のデバイスタイプ、業界プロトコル、ビジ

ネスプロセスにしか対応していない場合が一般的です。

こうした、目的ごとに閉じたシステムを連携させ、収集したデータを活用して収益化にむすびつ

けるには、IoTサービスを構成する各コンポーネントを提供するベンダー間の緊密な協調が求められます。例えば、

• スマートデバイス /センサーの製造メーカー

• M2M/IoTサービスと業界固有のアプリケーションに対応するシステムインテグレーター

• マネージド ICTインフラストラクチャプロバイダー

• デバイス管理 /サービス管理 /課金に対応する管理プラットフォームプロバイダー

• データを取得して検証 /統合し、分析をサポートするデータ処理レイヤーオペレーター

• アプリケーションプログラミングインターフェイス (API) 管理プラットフォームのプロバイダー(開発者管理、マーケットプレイス、アプリケーション開発環境の提供を含む)

サイロ型アプローチでは、各ユースケースに対して統合を行い、システムを作り直す必要がありま

す。このような IoT事業者は、個別サービスごとにそれぞれ運用コストが発生するという問題があります。また、このような個別にシステムが構築されているソリューションを拡張 /統合することはできず、他のユースケースや業界に対応できるように進化させることも不可能です。その結果、

サイロ化されていることが、成長を阻害することがあります。価値を生み出すには、センサーから

アプリケーションまで、データを収益化するバリューチェーン全体の合理化が必要になる場合が大

半だからです。合理化により価値が向上して利益を得られ、目標とするビジネスケースを達成でき

るようになり、IoT関連プロジェクトへの投資の促進につながります。また、高度な柔軟性、拡張性、コスト効率、汎用性も必要とされますが、これらは次世代型の IoTプラットフォームを導入すれば実現できます。

重要なのは、データを収集して検証

し、分析機能でデータの価値を高

め、他のデータと組み合わせた上で

「アプリケーションから利用可能と

する」ことです。これにより、企業は

このようなサービスから高い付加

価値を得られるようになります。

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HPE Universal IoT Platformの概要通信事業者や各企業が IoT事業者になり、IoTの価値を収益化するには、アプリケーションごとに作りこむ「垂直」型のシステムではなく、「水平」型のプラットフォームをもとにしたアプロー

チが必要です。「水平型」プラットフォームは、あらゆる業界の IoTアプリケーションやデバイスの種類に対応したユースケースを容易に構築できる必要があります。また、それぞれのアプリ

ケーションの構築とサービス開始から終了までの管理も必要です。さらに、末端のデバイスが

10年以上の期間、かつ数百万台単位で利用されるようになった場合、プラットフォームは拡張性とライフサイクルにも対応することが必要です。

ヒューレット・パッカード エンタープライズ (HPE) の通信 /メディアソリューション (CMS) 部門では、このような長期的な IoT要件に対応するために、HPE Universal IoT Platformを開発しました。このプラットフォームの中核は、通信業界で幅広く使用されている HPE独自のキャリアグレード(通信事業者から見た標準)ソフトウェアを用いているほか、固有の IoT要件に対応するための自社開発のソフトウェアが追加されています。また、このプラットフォームではクラ

ウド、ビッグデータ、分析アプリケーションなどのさまざまな HPE製品も活用されています(仮想プライベートクラウド、Verticaが含まれます)。

HPE Universal IoT Platformは、異種混在 IoTデバイス(標準および独自仕様の通信)と IoTアプリケーションの間での接続やデータ流通を可能にします。それにより、既存の「サイロ型」個

別ソリューションへの依存を軽減し、さまざまなデバイスを多様なデバイス通信プロトコルと統

合する作業を大幅に簡素化できます。HPE Universal IoT Platformを導入すると、たとえば HPE Aruba Networks WLAN(ワイヤレスローカルエリアネットワーク)ソリューションと統合して、そのネットワーク範囲内にあるモバイルデバイスやそれらのデバイスが生成するデータを管理で

きるようになります。また、他のWi-Fi/固定網 /モバイル網ネットワークで接続されているデバイスを一元管理できます。これらには、GPRS (2.5G/3G)、LTE (4G)、「低スループットネットワーク」(LoRaなど)が含まれます。

こうしたユビキタスな接続性を備え、HPE Universal IoT Platformはデバイスとサービス管理の連携、データの取得とアプリケーションへの展開を実現します。HPEのプラットフォームを使用すると、公共、ホームオートメーション企業、保険会社、医療機関、国の規制当局、自治体な

ど多くのお客様が、以前には入手不可能だったデータを入手しやすくなり、データを集約して非

常に大きなメリットを実現できます。HPE Universal IoT Platformにより、お客様は接続されたデバイスの増加に対応して新たな価値を引き出し、次のようなメリットを得ることができます。

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• コンシューマー /業界 /自治体向けに新規サービスを開始する場合の新たな収益源。

• 各種業界向けにデバイスやアプリケーションを提供しているパートナーとともに迅速にサービス展開することで、付加価値の実現を加速。

• TCOを削減することで、限定的な投資で新しいサービスを導入可能。これに加えて、HPEはクラウドベース製品の提供などさまざまなオプションやリスクを低減する機能をご用意。

HPEの新しい IoT機能、サービス、ソリューションを採用することで、IoT事業者(通信事業者や各企業)は標準化されたエンドツーエンドのプラットフォームを実現できます。ま

た、Business-to-Business (B2B)、Business-to-Consumer (B2C)、Business-to-Business-to-Consumer (B2B2C) などのビジネスモデルを採用して、業界で新しいサービスを生み出し、データから新たな価値を得られるようになります。

HPE Universal IoT PlatformのアーキテクチャーHPE Universal IoT Platformのアーキテクチャーは、業界標準の oneM2Mに準拠しており、個別の業界やベンダーには依存しない設計となっています。これにより、さまざまなサウスバウン

ド、つまりデバイスやネットワーク側での技術を採用することができます。また、ノースバウン

ド、つまりアプリケーション側では、それそれの業界に向けて多様なアプリケーションプロバイ

ダーが提供している、さまざまなアプリケーションやプロセスを利用できます。HPE Universal IoT Platformを使用すれば、同一の水平プラットフォーム上で各業界に固有のユースケースに対応できます。

HPEのソリューションにより、IoT事業者は接続されたデバイスの増加に対応して新たな価値を引き出せるようになります。このソリューションは HPEの実績あるキャリアグレード通信事業者アプリケーションを活用しているため、高い拡張性と汎用性を備えています。たとえば、プラッ

トフォームのコンポーネントは、大都市の数百万台の電力メーターから収集されたデータを管理

するために導入された実績があります。

oneM2M標準のデータモデルに準拠しているため、10以上の主要業界を対象とした、数百個のユースケースがすでに存在しています。標準ベースのプロトコル、大規模に採用されているプロ

トコル、または業界に特化したプロトコルを使用してネットワークに接続されたデバイスがデー

タを提供する場合には、HPE Universal IoT Platformはこれらのユースケースを標準的にサポートします。デバイスの使用するプロトコルは HPE Universal IoT Platform上に簡単に追加できます。これはネットワーク相互接続プロキシ (NIP:Network Interworking Proxy) テクノロジーのメリットです。このテクノロジーにより、新しいプロトコルコネクターの開発 /展開を迅速に実施でき、従来からあるプラットフォームを使用した場合と比べ、HPE Universal IoT Platformが開発の迅速性を高められるポイントとなっています。

HPE Universal IoT Platformでは、特定のテクノロジーへの依存ではなく、アプリケーションとデバイスをつなぐ「スマートエコシステム」をサポートします。オンプレミスでも任意のクラウ

ド環境(包括的な as-a-Serviceモデルを実現する場合)でも展開できます。

HPEのソリューションにより、IoT事業者はエンドツーエンドのデバイスリモート管理機能(デバイス検出、構成、ソフトウェア管理)を得られます。HPE Universal IoT Platformによってデータの一元管理が容易になるため、同一のマルチテナントプラットフォーム上で、スマートアプリ

ケーション用の数百万台の IoTデバイスをリモート管理できます。

また、このソリューションはデバイスベンダーに依存せず、特定の接続技術に依存していません。

低い TCOで運用でき、組み込みのデータモデルを oneM2M標準と組み合わせられる高い拡張性と柔軟性を備えています。プラットフォームの基盤にセキュリティが直接組み込まれており、デー

タライフサイクル全体にわたるエンドツーエンドの保護を実現できます。

HPE Universal IoT Platformでは、基本的にデータセントリックなアーキテクチャを採用しております。これは、データとその収益化が IoTビジネスモデルの本質だからです。また、さまざまな種類が混在した数百万個のデバイスとの接続に対応できるように設計されています。モジュー

ル形式のソリューションであり、モジュール形式で展開できます。必要なコアモジュールのみを

ライセンスまたは as-a-Serviceとして購入でき、必要に応じてさらに高度なモジュールを追加するオプションが用意されています。

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データ収益化でビジネス成果を実現IoTでの最終的な目標は、IoTで生成されたデータという膨大な宝の山を確実に収益化することです。これにより、新たな収益源の確保、コストの削減、カスタマー・エクスペリエンスの向上

を実現し、業務アプリケーションに価値をもたらします。

IoTサービスを構成する、目的ごとに閉じているシステムを連携させ、エンドツーエンドのソリューションとして機能させるために、デバイスからアプリケーションまでを相互接続するイン

フラストラクチャが必要です。そのインフラストラクチャは、安全に管理されたユビキタスな接

続性を基盤として、この価値を実現する業界固有のユースケースの特定 /開発 /ロールアウトを可能にします。

HPE Universal IoT Platformアーキテクチャーにより、高い拡張性 /モジュール性 /汎用性を備え、個別の業界やクライアントに依存しないソリューションを実現できます。これによって、お客様

の IoTソリューションを管理できます。また、ネットワークに接続されたデバイスが生成した大量のデータを収益化し、業務アプリケーション /ユースケースで利用可能にすることで高いビジネス価値を実現できます。

HPE Universal IoT Platformの概要

HPE Universal IoT Platform全体の説明

業務アプリケーション/ユースケース

データサービスクラウド (DSC)

データ分析 (DA)デバイス&

サービス管理

(DSM)データ収集・検証・格納

(DAV)

バックエンド

システム

“BSS/OSS”

ネットワーク相互接続プロキシ(NIP)

プライベートネットワーク (RF, WiFi…) 通信キャリア ネットワーク (固定網 / モバイル網)

IoT ゲートウェイ

IoT デバイス, オブジェクト

標準化されたアーキテクチャーで

新規アプリケーションの

展開を容易にし、

信頼性と柔軟性に優れた統合型の

エンドツーエンドシステムで

情報を管理

図 1: IoTプラットフォームアーキテクチャー

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HPE Universal IoT Platformソリューションのアーキテクチャーは、業界標準である oneM2Mの Common Service Entity (CSE) の定義に準拠した、アプリケーション実行基盤となるプラットフォームであり、個別の業界やベンダーには依存しない設計となっています。

これにより、さまざまなサウスバウンド(デバイスやネットワーク側)の技術を採用することが

できます。また、ノースバウンド(アプリケーション側)では、それぞれの業界に向けて多様な

アプリケーションプロバイダーが提供している、さまざまなアプリケーションやプロセスを利用

できます。つまり、HPE Universal IoT Platformを使用すると、共通の oneM2Mデータモデルによって、同一の「水平」プラットフォーム上で複数の業界や各業界固有のユースケースに対応

できます。

HPE Universal IoT Platformの主要モジュールHPE Universal IoT Platformは以下の主要モジュールで構成されています。

デバイス & サービス管理 (DSM: Device and Service Management)DSMモジュールは HPE Universal IoT Platformの中枢部であり、IoTサービスおよび関連するゲートウェイやデバイス /センサーのライフサイクルをエンドツーエンドで管理します。すべてのサービス利用者や管理者向けのWebベース GUIが用意されており、このプラットフォーム上の IoTサービスを管理 /利用できます。DSMはアプリケーションとサービスの登録を管理し、oneM2Mに準拠したリソースとして、アプリケーションが利用するゲートウェイやセンサーを探して登録できるようにします。サービス管理者は DSMを使用することで、プラットフォームが効果的に稼動していることを確認し、さまざまなアクセス技術、さまざまな種類のデバイスが

サポートされ、多種多様なアプリケーションをプラットフォーム上で登録できます。

階層型の顧客アカウントモデル(マルチテナント)は、複数の権限によるロールベースのアクセ

ス制御 (RBAC: Role-Based Access Control) メカニズムと組み合わされて、相互にメリットのあるさまざまなサービスモジュール(B2B、B2C、B2B2Cモジュールなど)構築できます。

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ネットワーク相互接続プロキシ (NIP: Network Interworking Proxy)NIPコンポーネントが提供するコネクテッドデバイスフレームワークにより、異なる種類が混在する、さまざまな IoTゲートウェイとデバイスの管理 /通信や、さまざまなタイプのネットワーク経由での通信が可能になります。NIPにより、ネットワーク上に構築された異なるシステム間の相互運用とデータ流通を実現できます。また、HPE Universal IoT Platformでサポートされている統一されたoneM2M準拠のリソースモデルによる管理も実現できます。NIPは「分散メッセージキュー」アーキテクチャーがベースとなっており、IoTデータの処理に関する「3つの V」、つまり Volume(量)、Variety(多様性)、Velocity(速度)に対応できるように設計されています。

NIPには「プロトコルファクトリ」とよばれる仕組みが用意されており、新しい IoTプロトコルをプラットフォームに実装するためのデバイスコントローラーとプロキシを迅速に開発できま

す。さらに、IoTベンダーデバイス用のデバイスコントローラーとプロキシが組み込まれており、その他の主要な IoT接続プロトコル(MQTT、LWM2M、DLMS/COSEM、HTTP RESTなど)も備わっています。

データ収集・検証・格納 (DAV: Data Acquisition and Verification)DAVは、クラウド内の IoTアプリケーションと現場に展開された IoTゲートウェイ /デバイスとの間の確実な双方向のデータ通信をサポートします。DAVコンポーネントは NIPを使用して IoTデバイスのデータを操作 /取得し、oneM2Mに準拠したリソース指向の統一データモデルとして保持します。このデータモデルはデバイスやアプリケーションに一切依存しておらず、完全な柔

軟性と拡張性を備えています。IoTアプリケーションは、oneM2M準拠の HTTP RESTインターフェイスを利用して、ノースバウンド(アプリケーション)側でこれらのリソース(ゲートウェイ、

デバイスなど)を発見 /アクセス /利用できます。

データ分析 (DA: Data Analytics)データ分析モジュールは、HPE Verticaテクノロジーを活用して、デバイスから収集されたデータから得られる意味、知見を見出します。その際は、他のアプリケーションから得られる外部の

データも使用します。Verticaは、「複合イベント処理」をベースとして、バッチ、リアルタイム分析などの分析ロジックの作成 /実行 /可視化環境をサポートしています。これによって作成されるデータからの知見は、ビジネス分析での使用や、パートナーと共有して収益に結びつけるよ

うに活用することが可能です。

この IoTデータ分析機能は、様々なタイプの分析モデル、例えばディスクラプティブ(記述的)分析では、KPI、ソーシャルメディアなど、またジオフェンシング、プレディクテブ(予測定義)、プレスクラプティブ(処方の推奨)までカバーしています。

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運用 /ビジネスサポートシステム (OSS/BSS)BSS/OSSモジュールは、デバイス /ゲートウェイ /ネットワークの状況について、エンドツーエンドの情報として一元的に提供します。このモジュールにより、IoT事業者は運用している主要なタスクを自動化、優先順位付けし、インフラストラクチャに関わる問題解決を迅速化してダウンタイムを

削減できます。また、サービス品質を向上させ、日常的な運用に必要な人材や資金面を強化でき

ます。このモジュールは、HPE独自の OSSポートフォリオの実績あるアプリケーションを使用しています(Telecommunication Management Information Platform (TeMIP)、Unified Correlation Analyzer (UCA)、 Order Managementなど)。

データサービスクラウド (DSC: Data Service Cloud)DSCモジュールは、より優れた収益モデルの実現を目指して、IoT/クラウドサービスで利用しやすい APIを提供します。また、DSCにより、DAVモジュールが提供する APIについて、その拡張性、セキュリティ、制御のしやすさなどを保証した方法で、パートナー /開発者 /エンドユーザーに公開することができます。

DSCは新しいコンテンツを作成するためのマッシュアップもサポートしています。他のシステムから取得した社内外のデータを、システム内にある IoTデータと組み合わせることで、新たなインサイト (洞察 )を見出すことができるようになります。このインサイトは、該当する IoTサービスの直接の利用者や管理者ではない、外部の利用者であっても、分析結果を収益に結びつける

ことを可能とします。

DSCの APIデザイン機能を使用すると、再利用可能なコンポーネントとモジュールにより、個々の IoTマイクロサービスを迅速に開発できます。そのため、IoTプロセス /アプリケーションのコストや市場投入時間が削減されます。DSCはパートナー指向レイヤー(開発パートナーが利用できる範囲)であり、B2B/B2B2Cモデルにおいてサービスのライフサイクルを安全に管理します。

HPE Universal IoT Platformを構成するコンポーネント

HPE Universal IoT製品の概要 HPE Universal IoT Platformには、次のような提供形態があります。

• オンプレミス : ソフトウェアの永続ライセンスとともに販売。お客様が運営するデータセンターでお客様自身によって運用される

• クラウド : as-a-Serviceで販売。HPEが運営するデータセンターでHPEによって運用される

いずれの提供形態でも、HPE Universal IoT Platformを構成するソフトウェアは以下のような構成になっています。

• コアベースライン製品 : oneM2M CSEの実装に必要な基本的モジュール /機能を含む

• 一連のオプション : 追加の機能セットによりコアベースライン製品の機能を拡張し、そのような機能が必要なお客様やユースケース向けに付加価値を提供する

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表 1: PYD = ベースラインおよびオプション

機能 コアベースライン オプション モジュール

デバイスとサービスの管理 ○ DSM

アップリンク /ダウンリンクのデータ取得 ○ NIP

データ取得 /検証 ○ DAV

APIエクスポージャー ○ SGF PRM

IoTダッシュボード ○ コンソール

リレーショナルデータベース ○ EDB

ダッシュボードデザイナー ○ コンソール デザイナー

分析カラム型データベース ○ Vertica

アラーム処理 /コリレーション ○ TeMIP/UCA

マイクロサービス設計 /実行 ○ SIS

HPE Universal IoT Platformのコアベースライン製品 HPE Universal IoT Platformのコアベースラインソフトウェアは、一定数のアクティブセンサーに対応できるキャパシティとして提供されます。センサーは、トラフィックや通信プロファイル

のさまざまなカテゴリで分類されています。

カテゴリ Aは一般的な LPWANデバイスの要件に対応し、カテゴリ Bは一般的なスマートメーター、カテゴリ Cはコネクテッドビークルの要件に対応します。

表 2: カテゴリの定義

カテゴリ カテゴリA カテゴリB カテゴリC

最大メッセージサイズ (バイト ) 1024 2048 4096

最大メッセージ数 (1日 /1デバイスあたり )

24 98 288

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各カテゴリのアクティブセンサーのキャパシティは、階層とステップ数で分類されています。

表 3: PYDセンサーの階層

階層 範囲(センサー数(K単位)) ステップ数

T1 0~ 1,000k (*) 100k

T2 1,000~ 5,000k 250k

T3 5,000~ 10,000k 500k

T4 10,000~ 20,000k 1 million

T5 20,000~ 50,000k 1 million

(*) aaSで提供される場合は、最小限のサービスの料金が発生します。

デバイスとサービスの管理 (DSM)

デバイス & サービス管理(DSM)により、IoTサービスと関連システムの

エンドツーエンドの

ライフサイクル管理を実現

業務アプリケーション/ユースケース

データサービスクラウド (DSC)

データ分析 (DA)デバイス&

サービス管理

(DSM)データ収集・検証・格納

(DAV)

バックエンド

システム

“BSS/OSS”

ネットワーク相互接続プロキシ(NIP)

プライベートネットワーク (RF, WiFi…) 通信キャリア ネットワーク (固定網 / モバイル網)

IoT ゲートウェイ

IoT デバイス, オブジェクト

図 2: IoT Platformのアーキテクチャー(デバイス & サービス管理)

デバイス & サービス管理 (DSM) は、HPE Universal IoT Platformで以下の作業を行えるように、各関係者用のWebベース GUIを提供します。

• グループ(テナント)/ユーザーアカウントの管理

• デバイスのライフサイクル管理

• デバイストポロジの管理

• デバイスメーカープロファイルの管理

• IoTデータを使用するアプリケーション /サービスのライフサイクル管理

• ユーザーアクティビティとネットワークKPIの監視

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DAVコンポーネントは、リレーショナルデータベースを使用して IoTデータを保存し、データの収集(アップリンク /ダウンリンク)は、サウスバウンドインターフェイスで行います。

ネットワーク相互接続プロキシ (NIP)

ネットワーク相互接続プロキシ(NIP)はさまざまなデバイス/センサー/ゲートウェイの相互運用を実現し、

統一されたoneM2M準拠のデータモデルを提供

業務アプリケーション/ユースケース

データサービスクラウド (DSC)

データ分析 (DA)デバイス&

サービス管理

(DSM)データ収集・検証・格納

(DAV)

バックエンド

システム

“BSS/OSS”

ネットワーク相互接続プロキシ(NIP)

プライベートネットワーク (RF, WiFi…) 通信キャリア ネットワーク (固定網 / モバイル網)

IoT ゲートウェイ

IoT デバイス, オブジェクト

図 3: IoT Platformのアーキテクチャー(ネットワーク相互接続プロキシ)

サウスバウンドインターフェイスのデータ取得(アップリンク /ダウンリンク)は、データの送受信やデバイスからのメッセージの受信を担当するコンポーネントです。また、それらをデータ

検証 /処理コンポーネント (DAV) に渡します。ネットワーク相互接続プロキシ (NIP) は以下のタスクを実行します。

• さまざまな IoTゲートウェイやデバイスの管理。さまざまなタイプの基盤ネットワーク経由での通信

• ネットワーク上に構築されたさまざまなシステム間の相互運用と情報交換の実現。および、HPE Universal IoT Platformでサポートされている統一された oneM2M準拠のリソースモデルの実現

• 分散メッセージキューおよびプロトコルファクトリーによる新しい IoTプロトコルのサポート

データ収集・検証・格納 (DAV)

業務アプリケーション/ユースケース

データサービスクラウド (DSC)

データ分析 (DA)デバイス&

サービス管理

(DSM)データ収集・検証・格納

(DAV)

バックエンド

システム

“BSS/OSS”

ネットワーク相互接続プロキシ(NIP)

プライベートネットワーク (RF, WiFi…) 通信キャリア ネットワーク (固定網 / モバイル網)

IoT ゲートウェイ

IoT デバイス, オブジェクト

データ収集・検証・格納(DAV)は、信頼性の高い双方向のデータ通信を

サポートし、IoTデータの変換/検証/蓄積処理を実行し、複雑なイベント処理などの

アクションをトリガー

図 4: IoT Platformのアーキテクチャー(データ収集・検証・格納)

データ収集・検証・格納 (DAV) は、IoTアプリケーションとネットワーク上に配置された IoTゲートウェイ /デバイスとの間の安全な双方向のデータ通信をサポートします。DAVコンポーネントは NIPを経由して、IoTデバイスのデータを操作 /取得し、oneM2Mに準拠したリソース指向の統一データモデルとして保存します。このデータモデルはデバイスやアプリケーションに一切依存しておらず、

完全な柔軟性と拡張性を備えています。

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DAVコンポーネントは、以下のような IoTデータのセキュリティ、変換、検証などの処理も担当します。

• IoTデバイスの登録、デバイスの一意的な識別、登録済みデバイスとのデータ通信のサポート

• 高信頼 /暗号化通信を実現するデバイスセキュリティキーの管理

• アクセス制御ポリシーによるアプリケーションとデバイスの間の多対多通信の管理

• デバイス固有のコーデックライブラリを使用したメッセージのエンコーディング /デコーディング

• データの処理およびメッセージのタイプに基づいたアクションのトリガー(アラーム処理 /分析など)

DAVコンポーネントは、リレーショナルデータベースとオプションのカラム型データベースを基盤とする複数のデータストアを組み合わせて使用し、IoTデータを保存します。これにより、オンライン処理や分析 /バッチ処理関連の処理など、異なるタイプの処理に対しても高度なパフォーマンスを 確保しています。

HPE Universal IoT Platformのノースバウンド・インターフェイス (外部アプリケーション向けインターフェース)

IoT Platformは以下の APIをサポートしています。

• oneM2M Mca仕様に準拠したHTTPベースの RESTfulリソース指向 APIにより、データまたはリソースの属性情報(モノ、デバイス、関連する情報)へのアクセスが提供されます。アプリケー

ションはアクセス制御リスト (ACL) に基づいて、そのようなリソースのリストにアクセスし、さまざまな操作 (CREATE、RETRIEVE、UPDATE、DELETE、NOTIFY) を ACLに基づいて実行できます。このインターフェイス設計により、アプリケーション開発者はデバイスのタイプや基盤となるデ

バイスネットワークのトポロジを問わずに、一貫したインターフェイスで多様なセンサーのデータに

アクセスできます。

• DSM Web Service API: DSM Web Service APIにより、管理画面を使わずに外部アプリケーションが以下の IoT DSMサービスを管理できるようになります。

–デバイス管理

–デバイストポロジ

–デバイスプロファイル管理

–アプリケーションエンティティ /ルーティングルール管理

–ユーザー管理

–グループ管理

–ロール管理

HPE Universal IoT Platform API公開HPE Universal IoTデータサービスクラウド内にある次の 2つのコンポーネントによって、前のセクションで取り上げたノースバウンドインターフェイス経由で oneM2Mリソースにアクセスできるようになります。

• API-GWソリューション (HPE Service Governance Framework: SGF)

• アプリケーション開発者ポータル (HPE Partner Relationship Management: PRM)

HPE SGFは、HPE Universal IoT Platformの DAVや DSMが提供する RESTful APIへのアクセスを安全に実現 /管理 /制御するために使用されます。HPE SGFは、APIに対する認証認可、利用可否、アクセス制御、流量制御や APIの利用記録・統計情報などの機能を提供します。

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ビジネスホワイトペーパー P15

HPE SGFを介して、外部のパートナーや開発者は、使いやすい RESTful APIを安全に使用でき、センサーネットワークや IoTデバイスに関する専門知識を持っていなくても、高度なアプリケーションやサービスを作成できます。また、サービスプロバイダーや高度な知識を持つコンシュー

マーと連携して、新たなサービスを生み出すエコシステムを形成可能です。

HPE SGFを使用すると、システム管理者はリソースや APIを簡単に外部公開できます。公開にあたっては、対象ユーザ毎に、必要な期間や割当て量、セキュリティーレベルが設定できます。

このフレームワークによりマルチテナンシーが実現され、API利用者ごとに利用可能な APIを定義可能です。

HPE SGFではクラスターの定義も可能であり、特定の用途の APIトラフィックが専用の APIゲートウェイセットを経由するようにできます。これは、ビジネス毎に異なった SLAを定義することを可能にする、非常に重要な機能です。

HPE PRMは各サービスを提供するテナント(パートナー)やアプリケーション開発者に対して、効率的な API利用とアプリケーションライフサイクルを実現するポータルを提供します。ユーザーごとに用意された Portal画面により、各テナントの開発者やパートナーはユーザー登録を行い、利用可能な APIや関連情報の確認が可能です。また、APIを利用しやすくするために、APIのテスト機能や複数 APIのパッケージ化機能を提供します。

IoT事業者は、開発者に応じて異なる APIパッケージを提供できます。これにより、ビジネスタイプ毎、API利用者の業界毎、サービスの販売戦略に応じた適切な APIを開発者に提供可能となります。このマルチテナンシーの側面により、特定の業界専用、社内開発専用、プレミアムテナン

ト専用などの API利用環境を提供することが可能となります。

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ビジネスホワイトペーパー P16

IoT Consoleによる高度なダッシュボードの実現 IoT Consoleは新世代のデータ可視化コンポーネントです。最新のダイナミックなWebダッシュボードを提供し、総合的なダッシュボード /レポート機能と高度に集約されたビューを表示します。

IoT Consoleには以下が備わっています。

• パーソナライズされたダイナミックWebダッシュボード(定義ルールで構築されており、追加コンテンツを開発することなく容易にカスタマイズ可能)

• 統計レポートおよびエグゼクティブダッシュボード機能

• HPE Universal IoT Platformの全体的なステータスを表示するダッシュボードページ

• HPE Universal IoT Platform全体を対象とした統合運用ポータル

IoT Consoleでは、ダッシュボードやレポートをダイナミックに生成して、さまざまな HPE Universal IoT Platformコンポーネント(IoT-DAV、IoT-OSS、IoT-Analyticsなど)から収集された高度な統計や指標などの集約的なデータベースを表示できます。同一のWebクライアント(ページ)内で、リッチなリアルタイムのインタラクティブグラフィックスで表示されます。こ

れらの動的レポートは、プラットフォームコンポーネント別に定義、公開されたデータと領域に

基づきます。データは数秒または数分で自動的に更新されるため、データの表示は「リアルタイ

ム」です。これにより、ユーザーは情報を分析 /閲覧して、適切な意味のある情報に迅速に焦点を合わせ、意思決定者をサポートできるようになります。

HPE Universal IoT Platformコンポーネント用のシングルサインオン IoT Consoleでは、HPE Universal IoT Platformのさまざまなコンポーネントを一元的に統合して表示でき、HPE Universal IoT Platformの複数のポータル間をタブベースでシームレスに移動できます。(IoT-DSM、ダッシュボード /レポート、HPE SGF、HPE PRMのポータルなど)ユーザーアカウントは、HPE Universal IoT Platform内の一元的な LDAPによって保持 /同期されます。HPE Universal IoT Platformのユーザーは、同一のユーザー認証情報を使用して、各コンポーネントポータルに直接アクセスすることも可能です。

HPE Universal IoT Platform用のオプション このセクションで取り上げたすべての機能は、HPE Universal IoT Platformリリース 1.2のオプションライセンスとして提供されます。

データ分析コンポーネント (DA)

業務アプリケーション/ユースケース

データサービスクラウド (DSC)

データ分析 (DA)デバイス&

サービス管理

(DSM)データ収集・検証・格納

(DAV)

バックエンド

システム

“BSS/OSS”

ネットワーク相互接続プロキシ(NIP)

プライベートネットワーク (RF, WiFi…) 通信キャリア ネットワーク (固定網 / モバイル網)

IoT ゲートウェイ

IoT デバイス, オブジェクト

データ分析(DA): センサーから収集したデータの中に意味のあるパターンを

発見し、アプリケーションを通じて

公開して収益化

図 5: IoT Platformのアーキテクチャー(データ分析)

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ビジネスホワイトペーパー P17

HPE Universal IoT Platformでは、追加の分析専用のカラム型データベースがサポートされており、それを使用して分析を実施できます。IoTサービスの利用者は IoT DAVモジュールを構成することで、選択したセンサーデータを分析データベースに蓄積して、詳細な分析を行えます。

カラム型データベースを分散ファイルシステムベースのストレージと組み合わせて使用すると、

データを低コストで保管して、データの寿命を延長できます。このようにホット /コールドデータストレージを組み合わせることで、デバイスから収集した IoTデータを長期間にわたり分析可能になります。

このプラットフォームでは、カラム型データベース上で特定の組み込み分析機能は提供していません。

マイクロサービス設計 /実行 HPE Smart Interaction Server (SIS) は、インタラクティブなアプリケーションサービスのツールセットを提供します。このツールセットにより、さまざまな「モノ」、「コト」、「イベント」、「ユー

ザー」、「外部アプリケーション」を接続する、マルチチャネルのインタラクティブなリアルタイ

ムWebアプリケーションや IoTサービスを設計して実行できます。HPE SISを使用して作成できる、IoT関連の新しいアプリケーションテーマの代表例は以下のとおりです。

• スマートなネットワークに接続されたオブジェクトに関するアプリケーションの設計 ̶ コネクテッドカー用のサービスなど

• スマートなコネクテッドプレイスに関するインタラクティブなアプリケーションの設計 ̶ 住宅、ビル、店舗、ワークプレイス

• クラウド間をまたいだ形でのユーザーエクスペリエンスの構築 ̶ ネットに接続されたデバイス(4G LTEやWi-Fiを使用するスマートフォン、タブレット、ウェアラブル端末)の幅広い普及は、上記のコネクテッドオブジェクト /プレイスを組み合わせて革新的なリアルタイムサービスを構築するチャンスになります。たとえば、スマートホームと対話するコネクテッドカーなどです。

HPE SISは、革新的なスマートインタラクションのアーキテクチャーをベースにしています。IoTマイクロサービスによって開発期間 /コスト /リスクを削減し、新たな収益源となるサービスや魅力的なエクスペリエンスを実現できます。この革新的なアプローチにより、「すべてのモ

ノと対話する」リアルタイムのインタラクティブサービスを開発できます。対話の対象は、アプ

リケーション、API、デジタルユーザー、モノ、クラウドです。

高度なダッシュボードの構築IoT Console View Designerは、新しい可視化設計 /ビューを構築できるエディターです。新規で構築することも、既存のビューを編集して構築することも可能です。これらのビューでは、利

用可能なウィジェットをビュー固有のレイアウト内で組み合わせられます。通常、ウィジェット

はデータの組み合わせを表示し、他のウィジェットと連携し、結果を共有します。また、特定の

処理の実行、グラフィカルな構成の提案、動的な日付選択変更の提案なども行います。

IoT Console View Designerは、B2Bモードの IoT事業者とそのテナントに対して、オプションライセンスで提供されます。

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ビジネスホワイトペーパー P18

HPE Universal IoT Platform用の OSSHPE TeMIP Fault Managementは、統合型の障害管理機能を提供します。あらゆるソースから受信したアラームを収集、フィルタリング、正規化して、イベント管理プロセスをサポートします。

HPE TeMIPは、アラームのライフサイクル全体を管理し、高度なフィルタリング /コリレーション /TTインタラクション機能を提供します。自動化と効率性が重視されており、特別な設定なしで使用できます。HPE TeMIPは HPE Unified OSS Console for Assuranceにデータを提供します。

TeMIPは、さまざまな機器メーカーが販売している各種システムを管理できます。これらのシステムには、アプリケーションサーバー(ファイアウォール、通信事業者用 HLR、LoRaネットワークサーバーなど)、運用メンテナンスセンター (OMC)、機器管理システム (EMS)、ルーター、ゲートウェイ(LoRaゲートウェイなど)が該当します。アクセスモジュール (AM: Access Module) は、HPE TeMIP Fault Managementシステム用のメディエーション機能を提供します。

管理対象システムのタイプごとに 1つのアクセスモジュールが必要です。アクセスモジュールを配備すると、ネットワーク要素の複数のインスタンスを管理できます。

単一のイベントにより、オペレーターにとっては限定的な意味しか持たない「副次的」イベント

が多数発生する可能性があります。TeMIPのイベントフィルタリング /コリレーション機能の目的は、「副次的」イベントを対象とした一連のフィルターを使用して、受信するイベントを発生

源で除外することです。

イベントフィルタリングは、受信イベントがオペレーターに過剰な負担をかける事態を防止し、

オペレーターが問題の根本原因を特定して解決するための作業に専念できるようにします。

TeMIPのアラームフィルタリングメカニズムは、ISO推奨のディスクリミネーターを実装しています。アラーム属性に対する通過 /ブロックフィルターにより、保存するアラームを細かく選択できます。アラーム属性は、ネットワーク要素(機器)、ドメイン(テクノロジー)、アラーム名 (ID)、アラームタイプ、アラーム重要度、アラームテキストなどです。また、アラーム属性を組み合わ

せる場合もあります。

その後、GUIで確認できるアラームデータは、事前定義された条件とアルゴリズムセットを使用してフィルターできます。

TeMIP Fault Managementには、ISOフォーマットのアラーム情報を管理するために、高度な汎用のアラーム処理機能が備わっています。ISO 10164-4アラームレポート機能がサポートされており、これにはアラームフォーマット(アラームタイプ、重要度、問題の原因、ステータスなど)

およびアラーム管理機能(確認、復旧、クローズなど)が含まれます。アラームに対する操作お

よびアラームステータスの変更は、後で分析できるように、タイムスタンプが付けられてユーザー

識別子で識別されます。

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ビジネスホワイトペーパー P19

アクセスモジュールはネットワーク機器が発生させたイベントを収集して、TeMIPの包括的なアラームフォーマットに変換し、場合によっては簡単なフィルタリングを適用してから、アラーム

を TeMIP Alarm Handling FMに渡します。

問題が繰り返し発生すると、ネットワーク機器は同じアラームのインスタンスを多数生成します。

すると、アラームがユーザーインターフェイスに速いペースで届くため、アラーム処理が困難に

なる可能性があります。オペレーターに過度の負担がかからないようにするため、アラームオブ

ジェクトの代わりに類似アラームを作成できます。この運用モードはアラーム集約と呼ばれます。

アラームオブジェクト(オリジナルアラームオブジェクト)が 1つだけ作成されてアラーム処理画面に表示され、その後に発生した「類似」アラームはオリジナルアラームオブジェクトの子エン

ティティとして作成されて保存されます。これにより、アラームデータを失うことなく、アラー

ム処理画面に表示されるアラームオブジェクトの数を削減できます。

TeMIP Resynchronization FMは、TeMIP Alarm Handling FMとともに使用される汎用モジュールで、TeMIPのアラームステータスを管理対象機器の現在のステータスと再同期します。この対策により、運用中に発生する可能性があるアラームステータスの不一致を削減できます。

HPE Unified Correlation Analyzer (UCA) エンジンの高度なアラームコリレーション機能により、通信とネットワークの監視を自動化し、オペレーターに送られるアラーム数を削減できます。

HPE UCAはイベントベースコリレーションとトポロジベースコリレーションをサポートしています。HPE UCAは非常に柔軟で、プログラマー以外のユーザーでもカスタマイズできます。これは、ルールのカスタマイズ作業の大半が、ルールのパラメーター化の概念に基づいているから

です。コリレーション機能はネットワークトポロジ情報に依存しています。コアベースラインが

データの一括アップロードおよび正規化の機能を提供し、ネットワークから抽出したデータに基

づいてエンドツーエンドのトポロジを取得できるようにします。このコンポーネントが HPE IoT Consoleにデータを提供します。

Unified Correlation Analyzer for Event-Based Correlation (UCA for EBC) 製品は、汎用のイベントベースコリレーションソリューションを提供します。JBoss Droolsの「ルールエンジン」をベースとして、UCA for EBCは包括的な機能コリレーションセットを作成します。このセットは「バリューパック」と呼ばれ、コリレーションロジックを実装し、ルール実行により、この相関が実

施されます。すべてのバリューパックは、事前定義された機能(アラーム収集、フィルタリング、

ライフサイクル管理、汎用アクションなど)をサポート /使用できます。

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UCA for EBCには以下の機能が備わっています。

• 複数のシナリオ(ルールエンジン)を並列実行 /順次実行して、複雑なコリレーションアルゴリズムを実装する。単一のコリレーションを実装する各シナリオセットは、UCA for EBCのバリューパック内でグループ化される

• 「アラーム」オブジェクトを異なるシナリオに送る

• シナリオ入力ストリームに基づいてルールを実行し、シナリオ出力ストリームで適切なトラフィックを生成する

• アラームベースのフィルタリングレイヤーを使用してシナリオ入力ストリームを制御する

• アクションを実行する(データベースへの保存、トラブルチケットの作成、新しいアラームの作成、アラームのグループ化、別のシナリオへのアラームの転送など)

トポロジ拡張機能により、トポロジのルールベースコリレーションを実装できます。これは、イン

ベントリデータからUCA for EBC製品内のトポロジコンテンツをロードするためのインターフェイスを提供します。

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書の内容につきましては万全を期しておりますが、本書中の技術的あるいは校正上の誤り、省略に対しては責任を

負いかねますのでご了承ください。

4AA6-5353JPN、2016年5月

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